指の関節と筋肉

    2011.11.25 10:41|Klavier
     ピアノをひく時に、手と指はどういう動きをしているのか。これを理解するためには、指と手の骨と関節と筋肉のしくみを把握するべきでしょう。このサイトに、各所の筋肉の形状と動作についての詳しい解説がありますが、読みこなすのはなかなか骨が折れます。
    指の関節
     用語の問題ですが、第1関節とか第3関節という呼び方は紛らわしいし、誤用例もあるのでやめにします。今後は上の図のように、指の付け根の関節を一律にMP関節と呼びます。指の途中にある関節は、親指ではIP関節、2~5の指では二つあってPIP関節DIP関節です。
     ここで注目すべきは、親指と、それ以外の2から5までの指とでは、打鍵する際の動きのメカニズムが異なることです。
     いわゆる指で弾く奏法の場合、2から5の指では、もっぱらMP関節の伸展→屈曲の動きにより打鍵します。伸展と屈曲は対になる動きで、伸展とは指を手の甲の側へ反らすこと、屈曲とは指を握るようにして手のひら側に曲げることです。ちなみに、2~5指の伸展をつかさどるのは総指伸筋示指伸筋小指伸筋の三つの筋肉、屈曲を司るのは深指屈筋浅指屈筋の二つです。
     片手で鉄棒を握って体重を支えることが可能なように、指の屈曲を司る屈筋は大きくて非常に強力な筋肉です。これに対し指の伸展は指の姿勢を変えるだけなので、伸筋は小さな弱い筋肉ですが、ピアノをひく際には重要です。小さいときからピアノを習っている人はこの伸筋が発達しているという話もあります。
     親指の場合は、MP関節を伸ばしたり曲げたりして打鍵するのではありません。むしろ、親指のMP関節は(手のひら側に曲がることも手の甲側に反ることもなく)終始、棒のようにまっすぐの状態であることが望ましいのです。
     親指の打鍵での主役は、手首に近い所のCM関節です。この関節は2~5指と同様、屈曲・伸展もしますが、もう一つの運動モードとしての<外転・内転>も重要です。外転は、オクターブを弾くときのように親指を開いて手のひらから遠い位置に持っていくこと。内転は逆に親指をすぼめて人差し指に近づける動きです。
     さて、マムシ指の原因ですが、母指(=親指)のMP関節に於ける過伸展の状態であり、この関節での屈曲と伸展のバランスが崩れたせいではないかと当初考えました。先にも書いたように、屈筋と伸筋では前者のほうがはるかに強力なので、ふつうに力を抜けば関節はすぐに元に戻るはずです。しかるに広い音程を無理に押さえていたために、本来弱いはずの長母指伸筋短母指伸筋が過剰に鍛えられた結果、バランスの崩れが生じたのではないか?
     ところが、真相はどうやら別のところにあるようです。「まむし指克服の方法」というページがあって、それをぼくが理解した限りでは次のようになります。広い音程を弾く際の主役は母指のCM関節の外転であり、短母指外転筋が(他の筋肉とも連動して)働きます。この短母指外転筋の鍛え方が足りないのだそうです。そのため、拮抗する筋肉である母指内転筋の力が優り、それがMP関節を引き寄せて陥没させ、マムシ形にしてしまうのです。
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    諸パン

    Author:諸パン
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