青ひげ公の城(13日、東京芸術劇場)

    2013.09.14 13:06|音楽を聴く

    【曲目】
    オッフェンバック(ロザンタール編曲):バレエ音楽「パリの喜び」
    バルトーク:歌劇「青ひげ公の城」 ※照明:足立恒
    【出演】
    指揮:井上道義
    管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
    独唱:コヴァーチ・イシュトヴァーン(青ひげ公/バス)
    メラース・アンドレア(ユーディト/メゾ・ソプラノ)
    仲代達矢(吟遊詩人)


     これはもう、「実にいいものにめぐりあった」という感じ。1階席の前から6列目くらい。S席6,500円が安いと思えるほど。
     渋い演目と思ったけど、客席は九割以上埋まっていました。二十世紀オペラの代表作に相当するそうで、声楽ファンからすれば見逃せない公演だったのかもしれません。
     オーケストラがステージにいるコンサート形式ということで、劇よりも音楽に主軸を置いたものを予想しました。youtubeで少しばかり予習していきましたが、中には、指揮者の脇に譜面台を二台立てて、ソプラノとバスが譜めくりしながら歌っているようなのもありました。(音楽的によければそれでもいいんでしょうけど、オペラと思うとちょっとつまらないですね。)
     ところが、そんな予想とは全く違って、照明のアレンジを最大限活用した、きめの細かい演出で、劇の進行の伝達という点で、オペラ舞台と比べても何ら遜色のないものでした。字幕の翻訳も出来のよいものでした。
     聳え立つパイプオルガンにピンポイントで光を当てるのでしょう、パイプ群の特定部位が特定の色で光り、しかもそれが素早く交錯します。
     休憩が終わりオケ団員が着席すると、突然会場が真っ暗になります。客席通路から小さな明かりを持った先導役に導かれて、語り部の仲代達矢が登場。原作台本からはかなり変えているみたいだけど、その結果、とてもわかりやすくなっています。劇はよく知らないけど、さすがという感じですね、仲代さんは。^-^ トレモロの低い和音が呻く中を、最後はステージの奥に去って行きますが、せりふの終わった数秒後に第一部の木管のテーマが開始しました。
     この作品は、性格的でわかりやすいアリアがあるわけでもなく、短めの歌詞をつないでいくレシタティーボ中心のもの。必然的に、バルトークの音楽に深く聴き入ることになります。三十歳前の、オケもオルガンを加えた大編成で、意欲が先行した作品かもしれませんが、後年の傑作の数々の片鱗がうかがえます。
     独唱者は二人ともハンガリー人なので当然でしょうが、原語による公演です。姓と名の区別がわかりません。
     東京フィルですが、前座のオッフェンバックでは弾きすぎ・鳴らしすぎで汚い音。この先どうなるかと懸念しましたが、中ほどからマトモになりました。バルトークでは、気合の違いでしょう、最上級の音が出せていました。前すぎる席で音響的にはベストでないでしょうが、独唱を含めて、生音の良さに圧倒されました。
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    テーマ:オペラ観劇レビュー
    ジャンル:音楽

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    諸パン

    Author:諸パン
     2011年初夏生まれの三毛猫マズルカ♀
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    体重 4.3 kg ('16.07.14)
    max 4.3 kg

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