固有受容感覚(proprioception)

    2015.06.22 16:29|未分類
     視覚に依存せずに鍵盤と手指の位置関係を把握できることが、ピアノがまともにひけるための必須条件でした。
     この位置関係を知覚するための根拠はなんだろう?という疑問がわきました。五感のうち、視覚でも、聴覚でも、味覚でも、臭覚でもないとしたら、残る一つ――触覚なのか?
     指が手のひらに対してどういう角度にあるのかがわかるのは、触覚の延長なのか?それも考えにくい。 鍵盤に指が触れる前から手の位置はわかるではないか。と考えると、触覚とはまた別のものがある感じがします。

     無意識だが必然的なこの感覚は、もっと早く発見されるべきだった。腱と関節の中にある受容体(レセプター)で、胴体と四肢の位置関係を感知するこの感覚は、昔は漠然と「筋感覚」と呼ばれていたが、1890年代になってやっときちんとした定義がなされ、「固有受容感覚」と命名された。by オリバー・サックス


     腱と関節の中にある受容体――明白な身体機構上のハードウエアに裏付けられた感覚だったのでした。もし、視覚、聴覚、触覚のすべてを失っても、固有受容感覚のおかげで人はじゅうぶん巧みに身体を運ぶことができるでしょう。
     ピアノをひく時は、指から腕、胴体にある多数のこの受容体から、ものすごいペースで信号が脳に送られているはずです。その際、目で手先を見ていたら? 目から脳に行く信号が生じ、受容体から出る信号と競合します。混ざり合い、混濁した信号を脳はルール化できず、その結果、健全な鍵盤感覚が形成されないことになります。
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    諸パン

    Author:諸パン
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